夜の記号/ねことら
 
温度はリズムだときみは言った
そうだね、窓を開ければそこには
夜の音がひろがる
透明な町
メタリックブラック、複数のビル
高い場所で永遠に回転する光


風は傷のようで
目には見えないから描写できない
歩道、あるいは車道
何かが規定され、
何も規定されていない
それは温度、のような


遊離と電荷
等しくここで発光するもの
傷つけあってわらうことが
無邪気に楽しかった


遠く、高速で揺れる
記号か衛星のように
パーソナルサイン
あの日、きみがくれた傷が
まだ胸に
冷えて、残っている











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