Liar/guest
 
きっと恋人に愛を願うだろう
むくどりは、そうだな、何も考えていないだろう

消えて欲しいものほど愛している
生まれて欲しいものほど憎んでいる
相反する感情の海に溺れて
ひとつぶこぼした涙の理由がそのどちらかも
分からないまま、決められないまま

息をすることにさえ税が課せられるのだ
与えられるものが何一つ無くなった頃
育てることを忘れてしまった親の手によって
墓に葬られる生きたその子供たち
なぜ生んだ、という問いの答えさえ知らないで

瓦解していく常識とありふれた戦争
貧しさという不幸の平等性
何を足掛かりに星へ登るかは自由だけれど
私達はもうきっと君に何も期待
[次のページ]
戻る   Point(1)