宇宙の海の底/秋葉竹
 
浮かされたような
浮遊感のなかただ君を抱きたいと

目を閉じたまま空想していた

とても浅くて狭いバスタブのなかは
まるで宇宙の孤独のような寂しさを
全身に感じさせてくれた

宇宙の海の底に向かって落ちてゆく
ひとりひっそりとまるで消え入るように

目を開くとそこは
宇宙の海の底から顔を出したわたしが
ブルーのタイルに囲まれた浴室で
すべてを終えたように
さざなみに揺蕩っていた







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