見えているのなら難しくない/ホロウ・シカエルボク
風にだって書くことが出来る、もちろん、自分自身が書くべきものを持っていればというのは大前提だけれど、わかるかい?美学は必要かもしれない、でもそれが窮屈になるようなものであってはいけない、美学と自由度は反比例ではない、共に磨いていくことだって出来る、そうさ、だって俺はいつだって詩情を求めている、自分自身の中で渦巻いているそれを吐き出そうと目論んでいる、これまで随分たくさんの文章を書いた、でもそれは無くなったことがない、書き終えたそばから新しい機会を求めている、もしかしたら俺はいまでもとり憑かれたみたいに書いているのかもしれない、でもそんなことどうでもいいじゃないか、書き上げた夜にはぐっすり眠ることが出来る、それはつまり、自分が正しいことをしているという証明に他ならないのさ。
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