真実はまだまだはるか彼方に/足立らどみ
(自己中心性)**とは、発達心理学の言葉で言えば「他者の視点に立てない状態」です。
幼児期に自然に見られる心の発達段階のひとつで、
「自分が感じたこと=世界の真実」と思い込んでしまう。
つまり、他者の存在を想像できない心の盲目。
そのまま大人になっても、他人の痛みを推測できず、
「自分の都合」「自分の感情」「自分の利益」で世界を判断する。
心理学的には「共感性の欠如」と言っていい。
一方の自己主張(アサーション)は、まったく逆方向の成熟のしるし。
自分の意見や感情を他者を傷つけずに、しかし自分を偽らずに伝える技術であり態度。
相手を尊重しつつ、自分の存在を確立する。
自
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