aspect/むぎのようこ
 


するどくなり
すぎると砕ける星の咲き
ゆわえた髪のほどけから
静かにはじまる秋の日暮れた
錆つきにまとった油膜の

ふしまつ

みちくさの愛らしい赤白の
蕾だか花だか、わからないのを
かたはしからむしっては
活けている
ほんとうにはそうじゃないのに
そういう、顔

こうかつ

縞のもようが張り巡らされている
何処へ行っても
わけへだてられてしまうから
くには淋しい
手をつなぐとあたたかいから
もう何処にもゆかなくて
好いのだけれど
空ばかりみている

やわらか

他と他をむすびながら
循環をへだてて
となり合わせの野放図が
ほほえましい日々が
灼きつかれた空のくらんだ
ちいさなちいさな星の
その目にとりついて
此方をにらむとき
それはもう
既に
つらぬいているから
薬指を
撫でている









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