日々、私を疑う/
花野誉
疑うのは、少し疲れる
けれど、自分を真剣に見つめるので
色々なことが鮮やかになり、輪郭がはっきりしてきた
時には薄い靄の向こうまでも見える
私がしてきたことの側面にあった別の景色
操縦しきれなかった自分
浮かぶ過ぎた人たち
まるで走馬燈のようにぐるぐる回り
宙にひきこまれそうになる
そして明日も、私は私を疑う
疑ってかかるくらいが、丁度いい
疑いは、私を支え、私を守ってくれる
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