秋の気配/秋葉竹
道に迷わない
迷わない街だという
東西南北にちゃんとわかる山があり
それを目印にすれば行きたいところへ
行けるという
ちょっと
ホントかなとか想ってしまうが
それはこっちの心がよこしまなんだろう
街のひとはベジタリアンでもないだろうが
なぜか野菜を食べる量が多いらしいし
養豚の数が日本で3本の指に入るのに
野菜が好きだなんて
なんかやさしいひとばかりに想える
『やさ』いだけに、
とかなんとかバカ云うとりますが
地方都市の優しさってやっぱりあるよね
そういうあたたかい優しさに
くるまれてみたいな、とか
ふと想ってしまう
架空の『野菜』の好きな『優しい』街を
なんだか勝手に創り上げて
その街に憧れる
なんて
あゝ、素敵な秋の気配のおかげかな
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