▲/由比良 倖
空を見ている。朝焼け、風が巻き起こって、
私は贔屓目で、空を真っ赤に染めたくなって、
自分を殺したくなって切実に薬物を求めていて、
私は人工物に汚染されて、そして、
人工的に完治したい、人工的に、
断罪されて、そして、解放されたい、
多分しらふで起きていることはもう不可能だと思っているのだけど、
ワインはたまたま、今日に限ってないし、いいや、
今日に限ってはあるべきだったのに無いし、
面白いから死んでみようとするのだけど、
また面白いから死ぬまでの仮定を楽しんでいるのであって、
生きるのはつまり、生の問題の解消だ、
問題は何か、そして、実際のところ、
どうだっていいじゃないか? 私は、
不全ではなく全てなのだ、症状は、
何もないのだ、何をやって
いるんだろう、何をやっているんだろう
ここは言葉の無い世界、
▲をいくつも積み重ねろ
私は私を変換なんてしない、
そしたら私はふうわりとして
もしかしたら世界の一部になれるかも知れない
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