全行引用による自伝詩。 02/田中宏輔2
、それは前者が考えている者にこっそり手助けするからである。解釈学とは現実の森の中の迷宮庭園なのであって、それは森が見えなくなるような刈り込み方をされているのだ。諸君の解釈学は現実について夢想する。だが私が諸君に示そうとするのはさめた現実なのであって、肉が付き過ぎて、そのために信じるに足りないように見える現実なのではない。
(スタニスワフ・レム『虚数』GOLEM XIV、長谷見一訳)
諸君は人間とは〈知性〉であり、〈知性〉とは人間であると主張してやまないが、この等式の誤謬が諸君を盲目にしたのだ。
(スタニスワフ・レム『虚数』GOLEM XIV、長谷見一訳)
戻る 編 削 Point(11)