海岸線/guest
人と雲の間に
天使の梯子
それは天国が空の上にあるという
印なのだろう
人は届かないと知って
空を憎み始める
何故だろう
それは空のせいじゃないのに
美しいものは皆空にある
地を這うことが憎い
空を飛べるものだって
大気圏は越えられないだろうに
空の上に人が見たもの
さぞや素晴らしかったのだろう
耳に心地よい音色で
鮮やかだった
全てが地にあることを
そして空の上にそれを見て
無いと泣き喚く子供を
神は見守っている
ねだれば貰えるものが欲しい
甘えているだけだ
いつか抱き締めてくれた
母の腕に
否
ねだって貰えるものが欲しいから
いつまでも小さいのだ
かわいそうに
空の上にある梯子は
天使が降りてくるためのものだ
そこにある
すべての良い調べのために
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