うすノロ白書/トビラ
梨と宝石
夏の墓場から掘り起こした
私だけの祭壇
電柱に履き違えた靴の片方
だってトラベリングしたら恥ずかいでしょ?
鮎と見て
味噌汁を飲んで
飲み干したお椀を持って
底に雪が積もるまで
寡婦かカフカかふかふかな毛布か
蝶々結びにする午前三時
経済誌の表紙をめくる
大学院生のブラックコーヒー
(ドトールの牛とは)
内定もなく泣いてもなく
探偵でもない
(お品書きにはそう書いてある)
急急如律令
エロイムエッサイム
悪魔の耳打ちに太鼓を叩く
フルコンボを目指した革命家の前夜
星の光が屋根に突き刺さり
私はためらってしまう
マイメロの一匙のプ
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