COME TOGETHER。/田中宏輔
る自我の有り様は、他者の魂とのやり取り、受け取り合いと与え合いによってもたらされたものなのである。言葉が、音を、映像を、観念を、
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さいしょのひと鎖となし、わたしたちの魂に、わたしたちの魂が保存している音を、映像を、観念を想起させ、つぎの鎖、つぎの鎖と、つぎつぎと解き放っていったのであった。魂が励起状態にあったとも言えるだろう。いつでも、魂の一部を解き放てる状態にあったのである。しかし、それは、魂が
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吸ったり吐いたりされている、すなわち、呼吸されている状態にあるときに起こったもので、魂が、他の魂に対して受動的でありかつ能動的な活動状態にあったと
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