COME TOGETHER。/田中宏輔
とから想起されるイマージュや観念、想像の匂いや架空の体温や空気や雰囲気などが、ぼくらを共有
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している、あるいは、所有しているのではないかとも思う。自分と他者のあいだにあるものは、意識的自我であるぼくと、無意識的自我であるぼくとのあいだにあるものであると、アナロジックに考えてやることができる。そうだ。ぼくは花に手を伸ばそうとして
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いたのだった。花がぼくに、その花びらを伸ばそうとしてきたように。
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手のなかの水。水のなかの手。水にもつれたオフィーリアの手の舞い。オフィーリアの手にもつれた水の舞い。けさ見た、短い夢。あれは
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