詩論 /月乃 猫
七億をすぎる人の
文字への想い
親の願いを込めた
自分の名前すら書けずに
字を読むことすらできない、少女は
母からの手紙を読んでもらいました
詩はいつも文字や言葉を媒介するなら、
言葉によらない
詩をもとめ、
文字に頼らない
詩を書きに
詩の根源をさがしにいく
それは、きっと√のよう
平方根の(+)(−)の
両極の世界へ わかれる
同類であるがために 二乗され生まれる数に
類型化される答えをさぐる
細密画の宇宙を構成する原子に似せて、
詩の構成要素を最小単位に分割する
創造の動機でも、理由でも、方法論にもよらず
詩の起
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