呑気な不意打ちの午後/ホロウ・シカエルボク
 
してみたけれど、結局のところ俺が聴きたいものはもっと違うものだった、俺はイヤホンを使わないので、部屋に戻ったらそれを聴こうと思った…その公園に来たのは本当に久しぶりだった、休みの日に散歩に出たはいいが、暑過ぎて途中でどこに行く気もしなくなったのだ、ここに来れば少しは涼しいんじゃないかと思った、そしてそれは思った通りだった、そしてベンチの上で何かしらのズレに入り込んだのだ、もしかしたらそれは、腕時計が機能しなくなったせいなのかもしれない、それがトリガーだったのかもしれない、この前電池を変えたのはいつのことだった?電池が切れるには少し早い気がした、でもどこで電池を変えたのかすら思い出すことも出来ないく
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