俗なる散文よ、幸せなる詩よ/杉原詠二(黒髪)
く周りに集まってくる
わたし自身の愛よ
わたしを裏切ることなかれ
わたしに嘘をつかせるな
愚かなるものが
膨大にはびこることに
憐みの涙が落ちる
神仏よ
あなた方を戦争に利用するような人達を
どうか赦したまえ
わたしはまだ怒りに囚われているが
きっと念ずれば
どんな荒野にも
花は開く
わたしの涙が
花びらを濡らす
わたしは嘆息して
生命の価値の中で
ゆっくりと眠り
朝を待つ
もう決して
くりかえさぬ
過ち
皆がそう
唱えれば
世界がそのように
皆で
変わっていく
散文が自我を作り
自我に命じられた暴力が命を破壊する
その連鎖を止めるために
詩を詠み
歌を歌うのだ
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