詩人/秋葉竹
いる
私たちがいる
賢い私たちによって
きっと世界は
もっと利便性が増すだろう
けれどもけっして
いつだって
いまこのときよりは、生きやすくは
ならないだろう
云いたい放題
云う
私たちがいる
それは
言葉に侵食された
私たちだ
言葉を、おもちゃにして
悦に入ってる
私たちだ
きっとそのうちAIが
私たちを感動させる詩を書く
暗い暗い、暗い闇夜が来るんだろう
私たちの尊厳は
AIの言葉に侵食されない
AIが言葉をおもちゃにしていることに
まず、気づくこと
夜、
眠れないからあしたいい日でありますように
と、
希う私はけっして泣いていなかった
けっこう、いい月が
雲の上で輝いてるのかな
なにやら夜空をみあげると
真夜中というのも愚かなくらいの真夜中に
いちめん雲に覆われてるのに
なんだか胸が晴れるくらい
まるで「白い夜」みたいに夜空が白かった
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