量産型AI自称詩4/
花形新次
迷路の小さな王が
ブラインドの向こうで
冷たい刃を舐めている
純粋という不敗の幻を
彷徨いながら
愛の絶対性は
子供の口の奥に
不確実な探し物のように
思い出されるだけだ
やがて
関係という薄い光が
曇った硝子を照らし
遠くで誰かが
彷徨う影に手を振る
そのとき
王はまだ
迷路の中で
小さな心臓を
思い出していた
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