「逢いたい」/秋葉竹
木曜の朝に
悲しみの啜り泣きが
罪を重荷として聴こえ出すから
赤い髪の女が
コーヒーとシリアルを摂って
元気に一日に立ち向かう
そして立っている
天才の言葉を信じた無能どもは
なにもわからないままに暴力に逃げる
歴史を読み解く術を持たない阿呆は
叫ぶように
おのが正しさを主張するか
わたしはただ眠い
眠りたいまま
正しい真実をシッカと目を開けてしまい
けしてみ逃さないのだ
なにを楽しめばいいのかわからない罪の中
生きるということは
生き延びるということだと
だれに期待するわけでもなく
優しさに縋る訳でもなく
たた希む悲しいほど悲しい希みは
ただ
なにもいらない
もう一度
逢いたい
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