そんな日の朝に/森田拓也
 
 触れることのできるこの時間も
    いつかは終わる

       ── never young beach







何気ない静かな日々に夏陽さす

もう二度と今は戻らず夏の朝

風待ちの風鈴しばし暇さうな

風薫る師より優しき字の手紙
 
思ひ出やひまはりの種齧るリス

竹落葉時の欠片(かけら)のこぼれ落ち

炭酸が心に響きソーダ水

遠花火誰もにいつか来る別れ

貝風鈴悲しみもまた色褪せて

夏帽子帰りは少し陽の香り

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