因果関係と思い込み/黒髪
 
情報を得て、現実が進んだことを確認した気になる。
だが、そのすべてが本当にそうであると確信してはいけない。
私たちは、己の見込みと現実との関係を、ゆるがせにしてはならないのだから、
思い込みは思い上がりにすぎない。
私たちが本当に価値を持つこととは、少ないのだから、
その他の出来事と本当の価値は峻別しなければならない。
そうすることで、いい加減な生活が、真なる価値を包むものへと、
変わっていくと思うのだ。
過去の亡霊を成仏させて、杞憂に囚われていた、絶対のこだわりから
解放されねばならない。
それはつまり、他者的なものと自己的なものが、切り結ぶ接点を、
正しく寿ぐために、自己
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