疑惑/栗栖真理亜
「障害」もいまやカジュアルになりました
いじめに遭えば障害者疑惑
転職を繰り返しても障害者疑惑
「生きづらさは貴方の特性」
コミュニケーション能力否定され
自己の責任であると認識される
誰にも何にも心のうちを明かせない
専門医でさえも
周りに理不尽なことされてさらに理不尽なレッテルを貼られる
ヒトとはそういうものだと無理矢理にでも納得して諦めるしかない
普通として生きることを
「貴方も大変でしょう」
容易くシールを貼って近づいてくる
「認めれば楽になれますよ」
社会情勢や職場環境
自己の置かれている立場すら加味されることなく
誰でも気軽に「障害者」になり得る時代
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