二律背反/
栗栖真理亜
文化は壊されては再生されてゆく
いわば呼吸みたいなもの
足早に過ぎ去り知らぬ間に消え去る
時の波打ち際
儚く消滅する泡は新しい記憶によって
誰彼の意識もなくまた再生されてゆく
既存概念に縛られた大人たちを嘲笑うサブカルチャーは
いわば思春期のひきつけのようなもの
大人からの束縛を嫌いながらも自ら好み
信奉するものからの束縛を極度に欲する
相矛盾した存在
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