異邦の蒼い夢/
栗栖真理亜
薄茶色掛かった白い石壁
四角い窓から見える草原
陽射しを浴びて耀く蒼が風にたなびきながら私を誘う
それは幽閉された身に哀切と郷愁を贈る詩
この壁の向こう
この建物を出て外の空気を吸えば噎せ返る蒼い海に呑み込まれてしまうのか
柔らかな陽射しを浴びて
閉じ込められた憧憬が幼いまま石倉の館で夢みていた
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