密々/
花野誉
岸壁に腰かけて
オレンジ色に光る波を見てた
足踏みしかできない私たちが
束の間 癒された時
こうなる前に
どうにかできただろうに
選択権は私にしかなく
ついてきたのは あの人
白い密室で
重なりあっても
いつも最後に壁を作ったのは私
それでも
ずっと ついてきた人
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