散歩うた/足立らどみ
 
散歩うた


毎日は似ているようで違う日々人も変われば立場もかわる

速すぎる子らの足どり尋ねれば実験室を飛び越えて

慟哭はすまいと誓ったあの日より甲殻類の共食い始まり

気がつけば逃したエビの恩返し新しい人の笑顔だけでも

「奇遇だね」喫茶店にて呼びかけた人を見上げる知らない誰か

我思う新人類と揶揄された揶揄した人の後悔もない

この旅もかけすてしても良いんだよと力の無い声をかけあう

反転すらする言葉の在処も知ったつもりで旧態依然の詩は何

初夏の朝 散歩しながらうたうたう幸福の歌ららららららら


*
ai(advocater inkweav
[次のページ]
戻る   Point(7)