いま一度、いま千度、/田中宏輔
ああ、神様、
私は煮詰まっています。
午後の週末です。
それは非常に活発な議論です。
あなたのひげに会えて良かったわ。
長い間、会議に来なかったわね。
主人は自分の携帯電話で滑って眠りに落ちた。
私は彼の最後を見なければならない。
それは素晴らしいわ。
まばらなひげ。
「あなたは齢の割には、可愛いでしょう?」
願い事をしたくないなら望みを持って欲しくはないけれど
こんなことをするチャンスはないはず。
彼は三千年間、私と一緒にいるのですが、
いまでも、とても親切です。
彼は今日、私に別れを言いました。
長い時間はないと言いたい。
太陽は強くなって、与えられた愛を溶か
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