両性具有(アンドロギュヌス)の幻(ユメ)/栗栖真理亜
 
哀しみは心のうちに深く、深く、差し込んで
僕をきつく、きつく、締め付ける

ああ、このふがいなさ
手を伸ばしても届かない月明かり
まるで闇雲に隠れるように僕のもとから去った君
何もかもが戻ることのない終末(エピローグ)

両性具有(アンドロギュヌス)の幻(ユメ)は
僕の胸のうちで弾けて消えた
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