ひきこもりの気分/
笹峰霧子
このごろきもちが
ひきこもってる
喪失した数が多くて
容量を越えてしまったよ
他人は知らぬ間に死に
他人からその死を知るものなのか
先日突如重篤な病を告げて
暫くの間と伝え消えた友
私は健康を保つために
食事をとるだけの日々なのに
目の前に闇が訪れその現象を
綴る文字を書き連ねている
知己の冥福を祈り
友の回復を陰ながら祈り
音もなく小雨がふる
花々は濡れている
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