独り言4.21/zenyama太郎
○「百歳登山」
東京から帰ってきた娘さんとその孫二人にわれわれ三人も加わって
百歳のOさんと登った
登ったといっても朝5時半から登り始めたOさんたちは
1700メートルの日本百名山の韓国岳に先に登りついていた
四月にはしては暖かい夏のような気温だった
下山はくの字体型のOさんは特に転びやすいので
一歩一歩ゆっくりゆっくり降りた
登りと同じぐらいの時間がかかった
途中「失礼ですが何歳ですか」と
すれ違った登山者に何人も聞かれ
「百歳です」と返すと
みな一様に声をあげて驚いていた
中には手を合わせて拝む人などもあった
ゆっくりではあるがOさんは自分の足で
約八時間山道を歩いたことになる
僕は今日は疲れが出て家でゆっくり休んでいるが
Oさんは今日もまた近くの山にでも登っておられることだろう
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