僕らがつくれるもの/チャオ
なのだ。なぜなら、それがもし違うものであれば、僕らは全く別々の次元で生きているということになる。僕が君に触れてどきどきしたあの感情は幻となってしまう。僕も、君も、無神論者も、信者も、みな一様に同じ世界にいる。そして、僕らは別々の形を持って生きている。僕の形、君の形、無神論者の形。信者の形。それらの形が太陽を見る。その太陽はそれぞれの形の中で独特な反射を繰り返す。そして、僕らは同じ太陽を違うものと感じる。太陽が同じであっても、僕らの形は違う。それでも、同じものを見ているということに変わりはない。
僕は行為し僕の痕跡を残す。それらも僕の形の一つだ。過去を積み重ね、僕は僕の形を大まかに縁取る。そし
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