深夜の紅茶/大町綾音
よ
でもわかるんだ
きっとわかるんだ
あのまぼろしを見られるのが
まやくのようなくすりなんだって
でもぼくはそんなくすりのまないよ
だからあのまぼろしを見ることもずっとない
だから、君をすきなことにずっと気づけない。
ぶろっくくずしのようにがけくずれして、
じょうねつがからからとおとをたてても、
けっしてきえたりしないよ?
そんなまほう。
これはまやくじゃないんだからね
これはひかりで
これはこころのかおりなんだから
きみのことけっしてわすれないよ
ほっきょくとなんきょくであいしあおう
ほしがふってくるからね。
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