歩みよれば天使が/黒髪
自らの心の覆いと
他者の心の覆いは
深くつながっている
覆いを外して
靴を脱いで
正しい足への感触が
私の心と愛を刺激する
春には浮かれ騒ぐんだ
それが正しい作法
人の心を得るためには
全身でぶつからなければいけない
恥ずかしさやためらいを取り去って
泣いていた私は今
本当のことを得ようとしている
彼女の名前をよく考える
考えれば考えるほど深まっていく
想いが空中に散乱して
すべての行が一方向を指す
強き願いが
強くなったこころ同士を結び付けて
私は叫ばずにはいられない
何百万光年の距離も一瞬にして縮まる
私たちの─
光の中で─
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