Give 'Em Enough Rope/ホロウ・シカエルボク
 
解出来ない感覚なんだけど、身体が感じている状況、空気とか質感、そんなもので判断していけるものなんだな、でもそれは金庫破りみたいなもんで、きちんと集中していないと些細な違いを見逃してしまう、僅かに音が高いとか低いとか、あるところだけ重く感じるとか軽く感じるとかね、それは日常の感覚では絶対に気付けないようなものだ、意識してあらゆる感覚がそこにあるなにかを知ろうとしていない限りはね―しかも、そいつはのめり込んでしまうと気付けはしない、肩の力を抜いて、出来るだけ小さな尺度で見つめ続けないといけない、これにはコツなんてない、そういう状況が存在することを知り、何度も繰り返して掴み方を覚えていくのさ、俺の言って
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