だから空をみあげて/秋葉竹
逢いたいあいつに逢いたいと
脳みそまで灼ける想いで
想ったり
するんだろう
ちょっとだけ悲しげに
睨みつけるように
草原の風のようにやさしくて気高い
白いライオンの
疾走の躍動と咆哮を
僕だけが一瞬で騙されてしまった『夢』の
かけがえのないあの『夢』の風景を
みあげた空に
想い描くことができるだろう
信じてくれなくてもいいさ
僕はちゃんとこの目の奥の脳髄に
灼きつけているんだから
空を
その空の下の
果てしないサバンナの風の匂いだって
嗅いだことがあるという『夢』だって
ちゃんとみたことがあるんだから
戻る 編 削 Point(2)