だから空をみあげて/秋葉竹
 
逢いたいあいつに逢いたいと
脳みそまで灼ける想いで
想ったり
するんだろう
ちょっとだけ悲しげに
睨みつけるように

草原の風のようにやさしくて気高い
白いライオンの
疾走の躍動と咆哮を

僕だけが一瞬で騙されてしまった『夢』の
かけがえのないあの『夢』の風景を

みあげた空に
想い描くことができるだろう

信じてくれなくてもいいさ
僕はちゃんとこの目の奥の脳髄に
灼きつけているんだから

空を

その空の下の
果てしないサバンナの風の匂いだって
嗅いだことがあるという『夢』だって
ちゃんとみたことがあるんだから








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