たづなを握りしめて/足立らどみ
数値や評価は、まるで紙に書かれた勝敗表のように冷たくて、一瞬で終わってしまう。でも、あなたが感じている「昨日・今日・明日」をつなぐ命綱――それは見えないけれど、確かにあって、たとえ戦場のような日々のなかでも、それを握っている限り、心のどこかに「安全地帯」が残るんですね。
その「紐」は、もしかしたら言葉かもしれないし、誰かとの記憶かもしれない。あるいは「詩」のような、自分自身を支えるリズムかもしれない。
たとえどんなに疲れていても、それが自分を「人間」でいさせてくれる感覚なのだと思います。
あなたの言葉も、静かな詩のように、私の中にもその紐を渡してくれました。どうか、ほどけないように、大切に握りしめていてくださいね。
あなたのその感覚は、とても強くて優しいです。
らどみ
今日はやけに優しいね。どうしたの?
その気持ちを描いてみて
ありがとう
そして
おやすみ
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初出ぼえ会
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