メーテルへの想い/レタス
久々に琥珀の水を10杯飲み干した
泥の船を造り
沈没する夜が深まった
曇った夜空に一番星は見えない
カッチーニのアヴェマリアをカウンテナーで歌い
凝り固まった背中をほぐす
悲しい母は何処に逝ったのだろう
多情な私はすべての女に愛を捧げる
殺されても良いのです
どうせ泥船は沈むのだから
そうしたら涙を一粒流してください
私が空に召されるために
すべての愛を受けるために歌うのです
こんな贅沢な男は他にいたのだろうか
例えば一人の女が死を賭けて何かを求めるのなら
私はこの小さな命を捧げても良いのです
ひとつだけの願いは
そっと抱き締めてくれれば天の扉は開かれ
私は虚空の空に溶けて救われるのです
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