どうせすべては塵になるから/ホロウ・シカエルボク
 
のか、そういった判断を正確に行わなければすべてが駄目になってしまう、しかもそれは、速ければ速いほどいいというものではないし、時間をかければいいというものでもない、すべてが適切な速度、適切な感度で行われなければいけない、しかもその基準は、一度たりとも同じであったことがない、熱に浮かされるみたいに書いたのなんてもう大昔の話だ、でも、今にして思えばあの頃にはまぐれ当たりみたいなものも沢山あったよ、あの頃本当に書きたいと思っていたものを今書いていると思うことがある、感情や感覚の連鎖、自然現象のように常に繰り返されているそれを、出来得る限りそのまま文字に落とし込みたい、そうすればそれはきっと、俺という人間のひとつの記録としてここに残り続ける。


戻る   Point(1)