フォビア・フィリア/凪目
 
りたいための形
寂しさを埋め合わせてつくった砂糖菓子
ここにあるのはあまりの部分
埋まったあとの余分な形
君を守らない形

使って、捨てる
開いて、閉じる
閉じたら縛ってつばを吐く
荒縄をほどいてみる
リボンみたいに
饐えた膿を舐め尽くして寝そべってみる
君がいつもここにいることを知っていた
充血がはじまって
夢という夢から追い出されるときにも
混乱が踊りに見える無重力の中
まだおぼつかない足取りで
手をのばしてかけだしていくときにも
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