こだま/海
ッ」っと実際の土の音とは別の声がした。村人たちは残酷になってそれを笑った。すると落とし穴の中から笑い声が聞こえてきた。村人たちは段々気味が悪くなってきた。完全に落とし穴を埋めてしまうと、声は聞こえなくなった。その日の晩に大きく地面が揺れた。村人たちは慌てて外へ出ると多くの家は倒壊した。家の下敷きになった者がいないか大声で呼ぶと同じ呼び声がどこからか聞こえてきた。村人たちはこだま三郎がまだ落とし穴の中で生きていて地震を起こしたのではないかと思った。幸い村人たちは皆無事だった。村人たちは寺から坊主を呼んでこだま三郎を埋めた場所に結界を張ってもらった。村人たちがこだま三郎の家を突き止めて家の中に入って探
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