炎が喚く/ホロウ・シカエルボク
 
ことはないようだ、欲をかかなければ最低限暮らすことは出来る、俺は自分が作り出すものを娼婦みたいな真似をしてまで認めてもらおうとは思わない、自分があと幾つの扉を叩けるのか知りたいだけさ、認知されるためなんて馬鹿げている、その時点で資格は剥奪されているも同然だ、社会を基準にしている時点で、自ら強固な檻に潜り込んで施錠されるのを待っているのさ、何かを成し遂げたもののような顔をしてね、それは誰にだって出来る、それは誰にだって出来ることなんだ、既存の概念に寄り添って、ガイドラインに従って良く出来ているだけのものを作るなんてことはね、そんなもの設計図に従って部品を組み上げているのと大して違いは無い、もちろん、
[次のページ]
戻る   Point(2)