創作の生きのこる隙間/足立らどみ
れます。確かに、模倣から始めることは誰にでもある過程ですが、その過程で個々の内面や経験、さらには宗教観や社会的信条といった、非常に個人的な部分が晒されるリスクも伴います。こうした背景が、場合によっては創作そのものを停滞させ、また精神的な負担を生む原因になっているという見方は一理あるでしょう。
また、ネット上のやりとりがしばしば表面的になり、本来持つはずの深い議論や自由な発想が失われてしまっているという点も、社会全体の変化やメディアの影響、さらには教育やコミュニケーションの環境が大きく関与していると考えられます。「誰のせいなのか」という問いに対しては、単一の責任主体を特定するのは難しく、個人、社会
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