NWSF怪畸幻想譚 斬魔屋カンテラ!!『人質、或ひは齒母神』全/?任勇梓 Takatoh Yuji
ゝごと、だ。その上、鑑識課員がそのカッターナイフを使ひ、自傷してゐるところが發見された。
仲「分かつた。分かり過ぎ、だ。証拠品には、あんた方の云ふ、【魔】が取り憑いてゐる、としか云ひやうがない」じ「だろ?」仲「あとはあんたたちに任せる。上から、カネも降りてきてゐる-」
と、云ふ経緯。新たなヤマ、である。
【?】
護摩壇に、そのカッターナイフを放り込んだ。ぼおつ。小さな火焔が上がる。と、
「眠りを破つたのは、誰だ」カ「眠つてゐても、血を慾するのか」魔「俺の躰は始終、血に飢ゑてゐる、カンテラ、とやら、だな。貴様」ピエロ、アルルカンのなりの魔物。剽輕さうに見えても、重
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