たいくつくつ/ゴルコンダ/お題はこうだたけみ様/足立らどみ
 
厳にふさわしくない!

けれど、王様はただ微笑んでいます

「いいんだよ。
歩くための靴は、
飾るための靴とは寸法も違うのだから」

そうしてできた靴は
市場の少女がくれた布と
王宮の旗を縫い合わせたものでした

王様はそれを履き
ふたたび宮殿を出ました

たいくつくつ
あたらしいくつ
いくついくつ
どこまでいきつく

どこまでもいくつ
妄想だ
応相談


その靴の足跡は
やがてタイ王国中のみんなに広がり
王の旅の話を語り継ぐようになりました

王の足が踏みしめた道は
誰もが歩ける道になつていきました

そうして
タイ王国の王様は
もう二度と
退屈することはありませんでした 
 
 

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