frantic/ホロウ・シカエルボク
レイの中に弾き出されていくとき、まるで内臓を引き摺り出されているような感覚になる、その、少し血が冷えるような感覚が忘れられないのだ、どんなもっともらしいことを言う気も無い、俺はそんな快楽が欲しくて今夜も狂ったようにキーボードを叩き続ける、面白いものを作ろうとか、文章として優れたものを作ろうとか、そんな気持ちはさらさら無い、ただ思うがままに次々に投げ出して、段々と身体が空っぽになって行く感覚に恍惚とするだけさ、それは、書く側に限った話じゃないと思う、読む側にしたってきっとそうさ、文字列に閉じ込められたその奇妙な興奮を上手く汲み取ることが出来た瞬間、文字列の流れを理解することが出来た瞬間、脳内にはこの
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