frantic/ホロウ・シカエルボク
 
き続けなければ書けないものが必ずある、俺はそれを自分で手に入れて試し続けたいのだ、これには設計図が無い、世紀すら跨いで受け継がれているものにも関わらずだ、それはいまでも衝動に任されているということだ、とはいえまったく自由なものではない、こうだと言葉に出来るほどのものではないにしろ、ある程度こういうやりかたで作るべきだというのは必ずどこかで生まれてくる、それまでの時間は地ならしのようなものだ、これから自分が行おうとしていることの基礎固めなのだ、俺の場合はもうはっきりとは覚えていないが、これだと思えるものを掴むまでに十年近くは費やしたような気がする、そして、ある程度満足出来るものを仕上げるにはそこから
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