NWSF怪畸幻想譚 斬魔屋カンテラ!!『倖せの黄色いジムニー』?/?任勇梓 Takatoh Yuji
 


 悦美はカンテラ(外殻内で策が熟するのをひたすら待つてゐた)にご注進。カ(だうやら例の教團、相当儲けてゐるみたいだ…)


【?】

 白川は二〇代の若者であつた。割合ひ、じろさんに素直に譯を話を聞かせたのは、あのコマーシャルのお蔭もありさうだつた。(マス・コミュニケーションに乘つたものには、須らくヨワいタイプだな。要は他人ヒトの影響を受け易い)じろさん内心でさう思ふ。
「兎に角、あの『亡靈』が薄つ氣味惡くて。事故つたのは却つて良かつたのです。あのジムニーを手放すきつかけになりました」「貴方、教團の誰かに、恨み買うやうなフシは?」「別にないです。教團を脱會したのも、あの『亡靈』と
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