NWSF剣豪ロマン カンテラ・サーガ、ピリオド3『からつかぜ』?/?任勇梓 Takatoh Yuji
ラの大胆さと比して、日本人の琴線に触れるやうなやり方で、杵塚との文字通り「スキンシップ」を圖つてきたのだ。
「杵塚くん、彼女とのなれそめは?」「ほんの行きずりの積もりだつたんですが…さう云へばあいつの事、何も知らないな俺」
熱い湯だつた。のぼせ氣味で二人は躰を拭いた。窓の外、月はもう見えなかつた。
【?】
早朝からテオは一人(一匹)、PCのキイをかたかた云はせてゐた。悦美の肩から、一箇のカンテラがぶら下がつてゐて、更にじろさんが腕組みをして傍らに立つてゐる。
テオ「インクと見えて、實はヒトの血です。それも男性。恐らくは杵塚くんのものでせう」
カンテラ(外殻)の中から
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