出来るだけ積み上げるんだ、終幕の景色はとても高いところにある。/ホロウ・シカエルボク
 
度も同じ夢を見る、あるいは何度も同じ人間が夢に出て来る、同じ場所で違うことをしている、始めは予知夢なのかと思った、でもそれは間違いだった、確かに夢で見た場所ととても似てる景色がその後、現実の中で現れることもあったけれど、それは決して同じ場所ではなかったのだ、分かるよね?俺は本当にどこか、そういう場所が別の世界に存在するんじゃないかと考えている、いまのところ、眠らなければ辿り着けない世界というわけさ、ただの夢だなんて俺には思えないんだ、そこで嗅いだ空気の匂いすらありありと思い出すことが出来る、二つ以上の人生が同時に進行しているのさ、そしてその感触がこの世界の俺の中に集約されている理由は多分、俺があれ
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